今日は雪晴れのいい天気

「話は途々《みちみち》してやる。……今日は雪晴れのいい天気。まごまごしていると、また一人娘が死ぬかも知れん」「えツ[#「えツ」はママ]、そいつアたいへんだ」「さあ、来い」 源内先生、いつになくムキな顔で、怒り肩を前のめりにして、大巾に歩いて行く。 伝兵衛は、小走りにその後を行きながら、「す...

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行きついた所

          行きついた所

「どうだ、わかったか」「へえ、わかりました」「どんな工合だった。餌取は白状したか」 伝兵衛、この冬空に、額から湯気を立て、「白状も糞もあるもんですか、いきなり取っ捕まえて否応《いやおう》なし」「それは、近来にない出来だった」「止しましょう。先生に褒めら...

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二、三度お逢いした後のある朝

「……そうして二、三度お逢いした後のある朝、いつも供《とも》に連れておいでになる腰元《こしもと》がまいりまして、何とも言わずに置いて行った螺鈿《らでん》の小箱。開けて見ますと、思い掛けない、つけ根から切りはなした蚕《かいこ》のようなふっくらとした白い小指が入っておりました。……この以前も、このような...

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