長い顔を、路考の方へ振向けて

「路考さん、あっしはいつか一度言おうと思っていたんだが、いくら立女形《たておやま》の名代《なだい》のでも、あんたのやり方は少し阿漕《あこぎ》すぎると思うんだ。薄情もいい浮気もいいが、いい加減にしておかないと、いずれ悪い目を見るぜ」 源内先生は、分けて入って、「おい、一瓢さん、今そんなことを言い出...

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伝兵衛も呆気にとられて

「おお、そうか。そういうわけなら、浜村屋、気の毒だが、一緒に番屋まで行ってもらおうか」 路考は、伝兵衛に腕を執られながら、花が崩れるように痛々しく身を揉んで、「どうぞ、お待ち下さいまし」 哀れなようすで伝兵衛の顔を見上げながら、「なるほど、この手紙はあちきが書きましたものに相違ござんせんけど...

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五歳の時

「まだ、そんなところまで行っていない。今のところは、ほんの引っ掛りだけなんだが」「よござんす。どんなことか知らないが、あっしもお供しましょう。役者に女、と、ひと口に言うが、あの路考ッて奴ほど薄情な男はない。いよいよとなったら、あっしも少し言ってやることがあるんです」 源内が先に立って、楽屋口から...

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